ロケ日記「植物の名前って」12月17日土曜日放送です。

今回も、「咲くやこの花館」からお送りします。久山さんに学名の話しをうかがいました。ちょっと難しいかなと思ったのですが、知っていているととても便利な植物の本名とも言えるべき学名!日本では、地域によって植物の呼ばれ方が違っていたり、最近では流通名(お花屋さんでの名前)もあるので混同しやすいです。そんな時、学名を知っていれば、すぐに解決ですね。まずはお部屋で学名はラテン語で付けられていることや、スウェーデンのリンネという人が二名法(属名・種名)を提唱して採用し、とても便利になったことを教えていただきました。世界の植物書を見ても、日本の明治時代のもの、韓国、北欧、オランダ、イギリスなど解説は母国語で分からなくても絵と学名が書かれていて、すぐに何の植物かはわかります。
実際にどんな植物があるのか、館内に見に行きました。咲くやこの花館には高山植物から熱帯植物までたくさんの植物が展示されています。属名の後に種名が付けられていますが、必ず意味があるのだそうです。土地の名前、色、人の名前などが付けられているので名前を聞いただけで想像するのも面白いですね。いろいろな部屋を見て歩きながら、熱帯植物室にやって来ました。こちらはなんとなくジャングルのような雰囲気がただよっています。入り口にとても大きな葉が置いてあり、フォトポイントになっているんですよ。その葉を傘のようにして写真をとるお客さんが多いのだそうです。この植物はつる性の『フィロデンドロン・ギガンテア』といいます。フィロは「愛する」デンドロンは「木」ということで、木を愛する植物と訳せます。つる性で木に巻きついていくのですから、なるほど!と思いました。そしてギガンテアは「巨大な、大きな」という大きさ表す単語です。「ギガンテア」という種名がついているほかの植物もたくさんありますので探してみてください。
そして、「奇想天外」という植物をご存知ですか?ナミブ砂漠に生息しているのですが、生涯二枚の葉だけでいき続けるのだそうです。そして、植物にとって過酷な砂漠の中で霧はや雨は助けになります。その水がわずかにある深くまで、長い根を伸ばして水分をとっているのだそうです。そして、自生地では2000年も生きているものがあるらしいですよ。まさに奇想天外!ピッタリの名前ですね。でも、その前に「サバクオモト」という和名が付けられていたんですって。そのようなことがあるので、名前をつける時も今はきちんと申請して認められたものが、正式な場では使用されます。奇想天外の学名は「Welwitschia mirabilis」ウェルウィッチアは植物学者ウェルヴィッチから、ミラビリスは「奇跡」などという意味があるのだそうです。英語のミラクルですね。こうして学名散歩をしてみると、1つのラベルにたくさんの情報が詰め込まれていて、学名を見るのが少し楽しみになりました。色や、大きさ、形など知っておくと便利ですね。

放送は、サンテレビで12月17日土曜日朝6:00から、再放送は水曜日朝8:00からです。